シン・ウルトラマン | 山本耕史と和解した

(C)2021「シン・ウルトラマン」製作委員会 (C)円谷プロ

うーん…。 おもしろくないというより、色々とアウトなのではという気がしている…。

まずはお話の構成。
ネロンガ、ガボラ、ザラブ星人、メフィラス星人、ゼットンが出てくるわけですが、単純に1つの映画の中で敵を何度も入れ替えるのは難しいよなあと。そのあたりは『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』がうまくやっていて、怪獣が入れ替わっても全てはギドラの責任ということで生まれるカタルシス。それに対して『シン・ウルトラマン』は各パートのつながりが薄くて、各話30分完結のテレビシリーズならいいのだろうけど、映画には向かない作りだなあと。
後半になるにつれ、アクションから政治寄りになるし、地球人に技術力を見せつけて不平等条約を結ぼうという似たような構成がザラブとメフィラスで連続するしで全体的にアンバランス。ゼットンはサイズ的にアンバランス…。
人間ドラマ的にも斎藤工と長澤まさみの間で繰り返される「バディ」という言葉に集約されるように、感覚的に理解できない形而上学的なやり取りが多くて、ゼットンの幾何学的なデザインがそれを象徴しているのかなと思ったり…。

ここまでは往年のテレビシリーズを映画でリメイクするのってやっぱり難しいよねって話で済むのだろうけど、物議を醸しそうなのは長澤まさみ周りの撮り方ですよね。 気合いを入れるときの尻叩きで序盤から違和感はあったのだけれど、中盤の巨大化のあたりでこれはないんじゃないかなという気持ちに。
大きさを意識させるカメラアングルなのはわかるけれど、スカートを履いた女性を見上げるように撮りますかと。被写体はゴジラではないわけで。 原典のウルトラマンにも女性隊員の巨大化はあるけれど、長袖長ズボンの制服なんですよね。
これ以外にも作り手の性癖みたいなものを感じてしまうセリフやカメラワークというものが多々あって、大丈夫かな?と思った次第。私の心が穢れているだけかもしれないですが。

色々と悪いところを並べてしまいましたが、メフィラス星人を演じた山本耕史は最高ですね。一番キャラが立っていた。
私事ですが堀北真希のファンでして、結婚が発表されたときは「何で山本耕史…?」といったショックを勝手に受けていたのですが、この映画で山本耕史と和解することができました。

全体的には気を取り直して『シン・仮面ライダー』に期待しましょうという感じですが、どうなんでしょうね。顔のアップが多い映画って何かしら問題を抱えたものが多いような気がしていて、『シン・ウルトラマン』もその系譜。予告編を見ると『シン・仮面ライダー』も顔アップが多そうで心配…。