レディ・プレイヤー1 | 夢を持て。夢に溺れるな。

あらすじ

2045年。地球の人口の大半は仮想現実世界の<オアシス>に入り浸っていた。
<オアシス>では開発者であるジェームズ・ハリデーの遺志により、<オアシス>の所有権とハリデーの遺産を巡るゲームが開催されていた。主人公のウェイド・ワッツは勝者となるべく奮闘していたが、やがて<オアシス>の所有権を欲する大企業IOIに狙われるようになる。
(原作邦題:ゲームウォーズ)

ゲームウォーズ(上) (SB文庫)

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感想

完全にノーマークだったけれど、デロリアンが疾走する劇場予告編を観てから数ヶ月間、公開を楽しみにしておりました。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のデロリアンが再び動くのだもの、見ないわけにはいかない。おまけに監督はスピルバーグだし。

クロスオーバー作品であることはわかっていたけれど、実際に観て観たら、「アキラ」「キングコング」「ジュラシック・パーク」「ファイナル・ファンタジー」「アイアン・ジャイアント」「ストリート・ファイター」「ゴジラ」「ガンダム」「エイリアン」「シャイニング」「ターミネーター」と気づいただけでも、これだけの作品からキャラやネタが登場する。いくらなんでもてんこ盛りすぎやしませんか。

正直、ストーリは好みじゃない。 ゲームマスターである創設者の言葉で仮想現実世界が動き出すというのは「ソード・アート・オンライン」の既視感があるし、序盤はほぼ説明パートだし、中盤は尺が足りないのかあっさりと話が進むのだもの。 けれど、知っているキャラやネタが出てくると、悔しいながらも気分がアガってしまう。特にキャラを集中投下した終盤の決戦シーンは見もの。逆にいえば、それらの元ネタ知っているオタクじゃないと、楽しめないだろうなあと。
これはスピルバーグが仕掛けた、オタクのための祭典なのです。

そのくせこの映画のメッセージは「ゲームも良いけれど、現実も大切にな」といった感じで、完全にオタク泣かせ。
「仮装現実」や「ゲーム」といった言葉を「夢」に置き換えるなら、「夢を持て。けれど、夢に溺れるな」といったところか。夢を見るだけで満足するような人間にはなりたくないね。

なんだか、映画が取り込む客層と、映画が伝えたいメッセージが矛盾している気がするけれど、このお祭りを楽しめばいい。

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ゲームウォーズ(上) (SB文庫)

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ゲームウォーズ(下) (SB文庫)

ゲームウォーズ(下) (SB文庫)