ロスト・イン・スペース | 人は変われる。ロボットだって——

あらすじ

2046年。ロビンソン一家は環境の悪化する地球を離れ、インターステラーの旅に出る。その途中、母船で事故が発生し、ロビンソン一家とその他の植民者たちは見知らぬ惑星に不時着する。
彼らは惑星から脱出することができるのか? 母船の事故の真相は?

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感想

Netflixオリジナル作品。
4月13日に配信開始したばかりだけれど、あまりのおもしろさに全10話をイッキ見してしまった。
イッキ見の理由は単純。脚本がうまいのである。

人間ドラマとしては、地球では崩壊目前だった家族が、宇宙で絆を深めていくのが見どころ。ドラクエのキラーマシンのような風貌をしたロボットが人間の友達になっていく過程もいい。この2つの共通点は、人もロボットも「良い方向に変わることができる」という祈りにも似たテーマである。登場人物の中で変化を感じさせないドクター・スミスが、とらえどころのない唯一の悪役というのが、良い対比になっている。

物語の構造も、次から次へと観たくなるようなフックがあって、観るのを止められない理由の1つ。 同じくNetflix製作の『ストレンジャー・シングス』もそうだけど、伏線の張り方がきれい。観ていて「これは絶対伏線だ!」というお約束をきちんと回収するのはもちろん、こっちが伏線だとは気づけないほど自然な伏線の回収あり、すでに回収したと思っていた伏線の再利用ありと、パズルのピースがはまっていくようで観ていて気持ちがいい。

もともとはテレビドラマ『宇宙家族ロビンソン(原題:Lost in Space)』が原作。
けれど、50年以上前の白黒作品を見たことはなく、自分がかろうじて知っているのは98年の映画『ロスト・イン・スペース』。タイムマシンあり、ゲイリー・オールドマンの怪演ありで、けっこうおもしろかった気がするけれど、続編ありきのラストの中、結局、続編が製作されず中途半端に終わった悲しい作品。
本家本元の『宇宙家族ロビンソン』のほうも打ち切りで、物語が完結しないままだそうなので、Netflix版の今作こそ、やりきって終わってほしい。 ロボットの正体、クリスマスの隕石の謎、血の繋がらない長女、そして衝撃のラスト——。
まだまだ次のシリーズに持っていけるネタはある。

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