作者-河野裕

『彗星を追うヴァンパイア』感想 | 科学という人類の営みについて

彗星を追うヴァンパイア (角川書店単行本)作者:河野 裕KADOKAWAAmazon タイトルからは想像していなかったけれど、これは「科学」をテーマにしたフィクションである。 舞台は17世紀のイギリス。そこには科学の祖たるニュートンがいて、フックやライプニッツな…

さよならの言い方なんて知らない。 5 |  胡蝶の夢の夢

さよならの言い方なんて知らない。5(新潮文庫)作者:河野裕発売日: 2021/02/27メディア: Kindle版 架見崎シリーズ第5弾はこれまでの世界をひっくり返す衝撃の内容。 胡蝶の夢は想定していたけれど、夢の夢とは思わなんだ。 エヴァのQを初めて劇場で見たと…

さよならの言い方なんて知らない。4 | 英雄の条件

さよならの言い方なんて知らない。4(新潮文庫)作者:河野裕発売日: 2020/09/29メディア: Kindle版 架見崎最強プレイヤー月生、架見崎最大のチームPORTとの闘いを描いた3巻の後の箸休めといった感じ。 臆病者の主人公、香屋歩は自らが運営に突き付ける質問を…

昨日星を探した言い訳 | 言葉を捨てた作家

昨日星を探した言い訳【電子特典付き】 (角川書店単行本)作者:河野 裕発売日: 2020/08/24メディア: Kindle版 感想 作者は『サクラダ・リセット』『いなくなれ、群青』『さよならの言い方なんて知らない』の河野裕。この人のシリーズもの以外の作品を読むのは…

さよならの言い方なんて知らない。 1 〜 3巻 | 悲観的なヒーローふたたび

さよならの言い方なんて知らない。 (新潮文庫nex)作者:河野 裕出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2019/08/28メディア: 文庫 『サクラダリセット』『いなくなれ、群青』の河野裕の新シリーズ。 とはいっても、第1巻が出たのは2017年。『ウォーター&ビスケットの…

きみの世界に、青が鳴る | 理想と成長の物語

感想 ※ネタバレあり 5年近く続いた階段島シリーズも今作で最後。 きみの世界に、青が鳴る (新潮文庫nex)作者: 河野裕出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2019/04/26メディア: 文庫この商品を含むブログを見る 計6冊の文庫を順番に並べると、 1. いなくなれ、群…

夜空の呪いに色はない | 夜を経験せずに大人になれるのか

あらすじ 『階段島』シリーズ第五弾。 捨てられた人格が生活し、魔女が支配する「階段島」。その島にやってきた小学生の大地を現実に戻すべく、高校生の七草と真辺は奔走する。大地のような幼い少年が、自分の人格を捨てるなんてことがあってはならない、と…