さよならの言い方なんて知らない。 5 |  胡蝶の夢の夢

架見崎シリーズ第5弾はこれまでの世界をひっくり返す衝撃の内容。
胡蝶の夢は想定していたけれど、夢の夢とは思わなんだ。
エヴァのQを初めて劇場で見たときの感覚に近いけれど、この展開は最初から考えていたのでしょうね。
本文中の伏線はもちろんだけれど、今までの表紙だけを見ても、作中の舞台となる荒廃した雰囲気はなかった。この現実を写したような普通の風景。4巻の表紙にある特徴的な形の建物なんか、みなとみらいのインターコンチネンタルホテルでしょう。

さよならの言い方なんて知らない。4(新潮文庫)

さよならの言い方なんて知らない。4(新潮文庫)

  • 作者:河野裕
  • 発売日: 2020/09/29
  • メディア: Kindle版

www.jalan.net

そして、どの表紙にもさりげなく登場しているSONYのWH-1000X M4

のような大きなヘッドホン。5巻で初めて登場するこのアイテムが、今までずっと表紙に映り込んでいるわけで、唐突な5巻の展開は初めから予定されていたとわかる。

とはいえ、いくら事前に入念に計画されていた展開だとしても、胡蝶の夢のそのまた夢的な展開は劇薬なわけで……。
まあ、それが「生」と「物語」をテーマにするこのシリーズにとって必要な重荷なのかもしれないけれど。
今後どう話が転がっていくのか、全く予想ができなくなった5巻。