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スター・ウォーズ 最後のジェダイ | こんな悲しい映画は最後にしてほしい

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観ました。感想としては、とても悲しい。
私が生まれる前に始まり終わった旧三部作。それを初めて見たのは、ファントム・メナスに合わせたTV放送だったと思う。公開から20年以上経っているにも関わらず、色褪せないその輝きをみて、子ども心にワクワクしたことを覚えています。

そんなスター・ウォーズの最新作が違和感だらけの作品になってしまっていることが、ただただ悲しい。
いつもはマイナスなことを書かないようにしているこのブログですが、あまりに悲しいし、この作品がFilmarksで高評価(なんと現時点で5点満点中4.1!)を受けていることに悔しささえ感じるので、違和感の感じる場所を書き残し、誰かと共有したいと思った次第です。
そんな動機で書いているので、ネタバレなんて気にしません。もう既に観たという方だけ先にお進みください。

※以下、ネタバレ全開

最初の違和感は冒頭の爆撃シーン

冒頭の爆撃シーンですが、違和感を感じたのは私だけでしょうか?
爆弾が落ちる方向が何だか惑星の重力方向と合っていないような。
もちろん宇宙船と惑星の位置関係をきちんと把握できていた自信はないので、見間違いかもしれませんが。それに宇宙船自体が重力を持っていたのかもしれないし(何せ、惑星サイズの兵器を作る技術のある世界なので)。
いずれにせよ、これは後に続く違和感に比べたら些細なものでしかなかったのですが。

あっさり意識を戻すフィン

前作で意識不明であることが強調されていた気がするフィンですが、あっさりと意識を取り戻します。
あれだけ重症度をフィーチャーしておいて何だったのかという感じ。
監督と脚本が前作から変わっていることもあって、リレー小説みたいになってませんか?

強力になった(なり過ぎた)フォース

本作でカイロ・レンとレイは離れているのにまるで同じ場所にいるかのように(というか同じ場所にいるようだ)会話するけれど、フォースにそこまでの力ってありましたっけ? 相手の声が聞こえるというようなテレパシー程度のものならあったけど…。演出の仕方も、まるでTV版のエヴァの終盤を見ているように唐突で、違う意味でのスリルを感じました。「服を着て!」というのも、全く世界観にあっていないジョークで違和感のアリアリ。
ルークが最後に使う分身の術も今までのフォースにはなかったと思うし、宇宙に生身で放り出されてもフォースが使えれば大丈夫!というのもなかった(というより、レイアってフォース使えるんでしたっけ?)。
いつの間にやらフォースが拡大解釈されているような気が。

観客を驚かせるが、その驚きには意味はない

カイロ・レンはレイアを手にかけようとするが思いとどまる。けれど結局、仲間が殺す。けれど結局、レイアは(理不尽な)フォースの力で助かる。
カイロ・レンはレイをダーク・サイドに引き込もうとする。けれど結局、カイロ・レンはスノークを殺す。カイロ・レンが仲間になるのかと思いきや、結局、レイと敵対関係のまま。
カイロ・レンがルークを切り捨てる。ルークもオビワンのようになってしまうのかと思いきや、実は分身で本体は無事。けれど結局、力を使い果たしたルークはオビワンのように遺体を残さず消える。
もう、フェイントのフェイントというか、コインの裏の裏は表というか、どうせその結果になるんだったら最初からそれを見せれば良いじゃないですかと突っ込みを入れたくなるシーンが多数。
現実はそんな堂々めぐりばかりだけれど、映画の中でそれをやっちゃダメでしょと。観客の意表をついたなら、別の次元での答えを出さなきゃダメでしょうと。

レイの両親は?

あれだけ前作で謎として残しておきながら、「名もない人々」と答えで終わるのは、ストーリーテラーとしてどうなの? と。カイロ・レンの言っていることが嘘だと信じたい。

絶対的な敵がいない

これはもう、次回作にもつながる大問題だと思うのですが、絶対的な力を持つ敵が見当たりません。
カイロ・レンが絶対的な敵となりえないことは前作で十分わかっていたので、スノーク様に期待していたのですが、今作であっさり退場してしまう始末。かといってカイロ・レンが今作で敵役として成長したのかといえば、そんなわけはなく、ルークを殺す最終盤でさえ迷いが見える始末。
絶対的な力を持つ敵がいるからこそ、主人公が輝くわけで、その意味で旧三部作はダース・ベイダーを中心に回っていたと思うのです。
絶対的な敵が不在のこのスペースオペラはいったいどこに向かうのでしょうか。
ストーリーの遠心力で空中分解してしまいかねないと心配しています。

まとめ

ドンパチとチャンバラは楽しいけど、はっきり言って、それだけです。
次回作を急遽担当することになったJ.J.エイブラムスが、空中分解してしまいそうなこの新シリーズにどう落とし前をつけるのか。
今のところ、それくらいしか見どころを見つけられません。 ただただ悲しい。商業主義と懐古主義にとらわれると、名作でもこうなってしまうのかと。反面教師的な意味で勉強になる作品ではあります。
スター・ウォーズは旧三部作までと思ったほうが幸せでいられると思います。