DEATH STRANDING | 世界を繋ぎ直さなければならない

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発売直後にプレイし始めて2週間。
クリアして、やれることもあらかたやったのでお、ネタバレを気にせず、思ったことを書いていこう。

ストーリー全般

アメリカを筆頭に世界が内に篭り始めたこの時期に、繋がりをなくして荒廃した世界と繋がりを復活させる配達人の物語を出せるタイムリーさ。
発売直前に同時多発テロが起こって、いくつかのシーンを削除しなければならなかったというMGS2ばりのジャストタイミング(MGS2はタイミングが悪すぎたわけだけど)。
ストーリー的にはアメリカ往復の行きて帰りし物語の王道。用語とゲーム性に癖があるから、万人受けはしないだろうけど、映像といい音楽といい、完成度が高い。SF好きなら十分楽しめる。

サム

“奴ら”の気配を感じ取れるDOOMSであり、死んでも生き返ることのできる帰還者であり、伝説の配達人。
BB = ルーと出会ったことをきっかけにクリフという謎の男の姿を見るようになる。サムを初めとするブリッジズのメンバーはBBの記憶がサムに逆流していると考えるが、これはアメリカを横断し、現世とビーチを縦断し、さらには時をかけるためのミスリード。
物語の最終盤で明らかになるが、フラッシュバックしているのはサム自身の記憶。
クリフはサムの父親で、サムは世界初のBBだった。
序盤の対消滅のときに、サムはBBにつないでいないにも関わらず、クリフの姿を見ていた。この時点でおかしいと気づくべき。BBとつながることでBBの記憶が流れ込んできたのではなく、インキュベータの中にいるBBを見たことで、サム自身のインキュベータの中にいた頃の記憶が呼び起こされたのだろう。

BB(ルー)

物語の鍵を握る重要人物かと思いきや、物語的にはBB28でもBB13でもBB30でも、どんなSomeoneでも良かった様子。クリフと直接繋がりがあったわけではないからね。
とはいえ、サムとは何らかの繋がりがあったのだろう。
例えばサムのクローンとか。
DOOMSとBBの相性は悪いという話だったのに、なぜかサムとルーは大丈夫だったというのは、BBがサムのクローンだとすれば腑に落ちる。
BBの生産方法に思いを巡らせば、BBには脳死母が必要なわけで、けれど人口が激減し隣の街との交流もままならない荒廃したアメリカで、懐妊した脳死患者をそう簡単に集められるとは思えない。
となると、脳死した患者を見つけ、その子宮にサムのクローンたるBBを受胎させるのが合理的かと思うのだが、真相や如何に。そこまでブリジットは振り切れるだろうか。
エンディングでルーがインキュベータの外に出て生き返ったのは、アメリがビーチから送り返してくれたからか。手にアメリのアクセサリを持っていたし。
そこはサムとの共通点で、ルーも帰還者になったのだろうか。

クリフ

トレーラーではタールの中から不気味に立ち上がったり、一方で優しげな眼差しをしてこちらに語りかけてきたりと一貫性のなかった謎の男。
BBの実験のために我が子を取り上げられた父親ということで納得。子どもを奪われた怒りと子どもを見守る愛。
サムが抱えるBBを、サムと勘違いしていたのはBBがサムの胎児の頃に似ていた=クローンだからだろうか? ……胎児なら誰も似たようなものか。

ブリジット、アメリ

序盤の「ビーチで待ってる」というブリジットの言葉に、アメリの姿がオーバーラップする演出から、二人が同一人物であるという可能性に思い至るべき。
サムの出自といい、序盤から終盤の種明かしにつながるような演出を大胆にやっているなあ……

デッドマン

7割が死人の臓器というフランケンシュタインのような男。
そんなことが可能な世界ならば、クローンなんてお茶の子さいさいに違いない。

ママー、ロックネ

双子。
ママーは実は死んでいたという衝撃の事実が明かされる。その後、ママーの魂はロックネに統合。
ママーという名前は死体=ミイラ=マミーという連想からだろうか。
ロックネという名前の由来は、”Lockne Crater”からだろう。このクレーターの近くには”Malingen Crater”というクレーターがあるとのこと。ママーの本名がモリンゲン。

ポーター

ツーマンセルでいるところを見かけることが多いNPC。デザイン的には日本の修験者に似ている。ベテランポーターが示す南の果ての崖に鳥居があるので、日本モチーフなのは間違いないだろう。

5つの人影

序盤の対消滅のとき、クレーターの上空に見える5つの影。これは5つの大絶滅を示しているのだろう。
一方で、終盤、サムのビーチにも5つの影は現れていて、こちらはビーチを覗いているデットマン、ロックネ、ハートマン、フラジャイル、ダイハードマンということになりそう。
序盤と終盤で意味合いが違う。
それはアメリカ横断という行きて帰りし物語を経たサムが、一匹オオカミの接触恐怖症を克服し、人との繋がりを得たという変化の暗示であるのだろうし、絶滅と繋がりが表裏一体であるというテーマでもあるのだろう。

MGSVから連続登場の鯨。コジプロのトレーラーにも登場する。何か思い入れがあるのだろうか。
今回に限っていえば、臍帯のある最大の海中哺乳動物であり、アメリカの形が鯨のシルエットに見えるということで、ラスボスにまで採用されているのだろう。クジラのブリーチングよろしく、タールの海から突然現れたBTに捕食され、対消滅したのは忘れない。