電子書籍よりも紙の本がメリットが多いと思う

近々、引越を考えていて、不要品の処分をしています。
自分の場合、人並み以上の荷物となっているのが本であり、引越しの度になぜ電子書籍にしないのかと多方面から言われますし、自分でさえもそう思わずにいられないので、なぜ電子書籍を選ばないのか、紙の本と比較して言い訳してみます。
言い訳の項目は以下3つです。

  • 必要なスペース
  • 読書体験の質
  • 経済性

必要なスペースに関して

言わずもがな、電子書籍のほうがスペースを取りません。
読みやすさはおいておいて、文庫本よりも小さいiPhoneに何百冊と入るのだから、スペースにおいて紙の本は電子書籍に勝ち目がありません。
ただまあ、スペースを取らないことがメリットだけかというとそうでもなくて、逆にスペースを取らなすぎて、積ん読を消化する理由がなくなるというデメリットは感じます。
ベッド脇に山積みになっている本を見て、「読まなきゃ」という強迫観念に突き動かされるのは私だけではないはずです。いやまぁ、ちゃんと必要なものを必要なときに買って読めよという話ではありますが…。
自分の場合、電子書籍にしてしまうとダウンロードだけして忘れてしまうということが往々にしてありそうなので、電子書籍の省スペース性の魅力を半分くらいにしか感じられていません。一方で、その場で買ってすぐ読むマンガのようなものはたまに電子で買ったりします。

読書体験の質に関して

自分の場合は電子で読んでしまうと頭に残らない感じがしています。webページとかで必要な箇所だけ探して、あとはバーとスクロールしてしまっている感じ。
何かの資料を漁るのならそれでいいのでしょうが、ちょっと読書とは違うよな、と。
とはいえ、これは慣れの問題な気もします。物心ついたときからスマホが当たり前の世代にとっては、紙と電子の違いなんてないのでは。
もし慣れの問題ではなく、電子で読むと本当に頭に残らないなんてことがあるのであれば、デジタル教科書が浸透したあかつきには、教育の現場が崩壊します。
そんなことはSFのショートショートでしか起きそうにないので、紙だろうが電子だろうが、読書体験の質は同じで、あとは慣れの問題なのではないかと思います。
私は紙のほうが頭に残りますが、それは私の頭が古いだけ。

経済性に関して

上の2つは心理的な話ですが、こちらは実利的な話。
電子書籍のほうが経済的とよく聞くけれど、私はあまりそう思っていない。
電子書籍といえど、あまり安くはないんですよね。
例えば、いま書店に平積みなっている『限りある時間の使い方』なんて本はAmazonで見ると紙が1870円なのに対し、電子書籍のほうは1683円で200円弱の違いです。

電子書籍が安いことに間違いはないですが、紙の本の場合は読んだ後に売却することができます。
例えば、自分がよく使う駿河屋のHPでこの本を検索すると、500円で買い取っていただけるようです(2022/11/5現在)。

www.suruga-ya.jp

この買取額を考慮すると、紙の本の価格は1370円となり、電子書籍よりも安くなります。 (ちなみに『限りある時間の使い方』を読みましたが、あまり参考になることはありませんでした)
まとめるとこんな感じ。

書籍名 電子書籍の価格 紙の価格 紙の買取価格 買取を考慮した紙の価格
限りある時間の使い方 1683円 1870円 500円 1370円

流行っている本だからではないかと思って10年近く前に流行った『エッセンシャル思考』(当時読みましたが、こちらは良い本です)を調べると、紙の本で1760円、電子書籍で1584円、駿河屋で400円なので、買取額を含めれば紙の本のほうが安いということが言えると思います。

書籍名 電子書籍の価格 紙の価格 紙の買取価格 買取を考慮した紙の価格
限りある時間の使い方 1683円 1870円 500円 1370円
エッセンシャル思考 1584円 1760円 400円 1360円

Kindle Unlimitedは?

月額980円で対象の本が読み放題になるKindle Unlimitedというサービスもあります。 これで済ますことができれば一番安上がりかもしれません。

対象の本は限られている上、いつのまにか対象から外れていたりするので、私にとってはあまりありがたくないですが…。

まとめ

私にとっては紙の本が電子書籍を圧倒していますが、ほとんど慣れの問題なので、デジタルネイティブの世代にとっては電子のほうが利便性が高いかもしれません。
唯一、紙のほうが経済的というのは全世代共通してありますが、電子書籍の比率が増えてきたら、状況が変わってしまうかも。
いまさら電子書籍をメインにするのは難しいので、お金が許す限りは紙の本を楽しみたいと思います。