『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』レビュー | 世界征服よりも難しいプロポーズ

観て楽しめばよいポップコーンムービー。
突然カメにお姫様がさらわれて、お姫様を助けるヒーローはなぜか配管工で、とりあえず左から右へ進んでみるかという、ストーリーよりもあくまでゲームなマリオが映画になるとこうなるのかと新鮮な気持ち。

弟のルイージとともに配管工の会社を立ち上げたけれど、周囲や親戚からも馬鹿にされ疎外感を感じているところに、『ナルニア』の衣装ダンスのごとく土管に引き込まれてキノコの国へ。そこではクッパが世界を火の海に変えようとしている。
周囲から馬鹿にされた主人公が、あることをきっかけに世界を救うヒーローになるという王道パターンだけれど、ゲームのマリオを活かした演出で観ていて飽きない。
決してシリアスになることはなく、クッパの目的はピーチ姫への愛を叶えることであり世界が征服されるのはその副産物、というのは全体に流れるコメディ路線の象徴。世界は征服できるのに、愛はかなえられないなんて、不憫なカメですね…。

ドンキー・コングにマリオカートに、盛りだくさんな内容ではあったけれど、『ジュラシック・パーク』のガリ・ミムス的に、見切れた登場しかなかったヨッシーを初めとして、まだまだ使っていないマリオ資産はあるので続編は間違いなく作るのでは。


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