Dysonの羽根のない扇風機をサーキュレーターとして使う

Dysonの羽根のない扇風機を使い始めて1年半が経過したので感想です。

使っている扇風機

DP04という機種を使っています。Dysonの空調家電は送風や加湿や暖房などさまざまな機能があるものが似たような形で存在していてややこしいですが、DP04は送風しかないタイプです(もちろん空気清浄機の機能はついています)。
外観は扇風機から羽根をなくした丸型のタイプですが、現在は丸型のタイプはラインナップにないようです。外観の違いは別にして、今ならTP07というモデルが近そう。送風部分が縦長のタイプです。

羽根のない扇風機を買った理由

この扇風機を買ったのは冬です。
折しもコロナ禍の真っ只中で、在宅勤務が当たり前。エアコンをつけているものの、どうにも足下が寒く、設定温度を挙げても上が温まるばかりで、足下の冷えには効果なし。
そんなわけで、最初は足下を温めるヒーターを探し始めたわけですが、ちゃんと暖まりそうなものになると1000W程度の電力を使ってしまいます。電気代も心配なところですが、もっと大きな問題がありまして、1Kの部屋の電気容量ではエアコンとヒーターを同時に使用すると、ブレーカーが落ちる心配がありました。実際、冬場にエアコンと電子レンジと電気ケトルを同時使用するとブレーカーが落ちることがありまして、同時に使わないように気を使っていたので、気を使わなくてはいけないリストにヒーターが追加されるのは避けたいところです。
というわけで、ヒーターはあきらめてサーキュレーターの選定に軸足を移したのですが、なぜ数千円のサーキュレーターが10個も買えるような値段のDysonの羽根のない扇風機を選んだのか。単純に使ってみたかったというのと、外出先からアプリで操作できたり、気温や湿度やその他もろもろの数値をモニタリングできるところがおもしろそうだなと思ったからです。
そのころ既に、Nature Remoというスマートリモコンを導入していて、出先からエアコンを操作できるようにしていたので、どうせならサーキュレーターも同じように外から操作したかったのです。

外観への感想

見てのとおり眼を引く外観なので、満足度は高いです。
欲を言うなら、メタリックな外観に反して、ペラペラのプラスチックでできているので、そのあたりは残念な気もします。まあ、金属で作ってなんのメリットがあるのかという話ですが。
羽根がないことに対して私は見た目以外の価値を見いだすことはできませんが、お子さんやペットのいる家庭は回転物に指を挟んだりして怪我をする心配がなく安心といったところが出てくるのではないかと思います。

サーキュレーターとしての性能

8畳くらいの部屋で使っていますが、10段階のうちの風量「4」で充分に空気がかき混ぜられます。「5」以上にすると風の音がうるさいし、いろいろな物が吹き飛ぶ感じ。
350度まで設定できる首振りの角度を180度に設定して壁際に鎮座させています。これで部屋の全方位に首が向きます。350度にして部屋の中央に配置するのが最も効率的な気はしますが、8畳の部屋でそんなことをしたら邪魔で仕方がないのでやっていません。
冬の足下の冷えは改善されて、設定温度も低くすることができています。冬場だけでなく、夏も同様です。天井から床まで温度差がないので快適になりました。

スマート家電としての機能

この扇風機にはリモコンがついていますが、スマホのアプリと連携させればほぼ使いません。
リモコンの信号を前述のNature Remoに読み込ませれば、ON/OFFができるようになるので、エアコンと連動させるのであればこちらのほうが便利です。

空気清浄機としての性能

PM2.5、PM10、VOC、NO2、温度、湿度を常にモニタリングすることができます。だから何だという感じですが、単純におもしろいです。湿度が高いのを見て、その日の調子の悪さを湿度のせいにすることができます。
難点はVOCのモニタリング。VOCとは揮発性の有機化合物のことで、コロナ禍で当たり前になった消毒用のアルコールもVOCに含まれます。ちょっと気になって、アルコールを含ませたティッシュでそのあたりを吹き始めると、VOCの数値が大きく上がって、製品正面のモニターに赤い三角フラスコマークが表示されて警告されます。コロナ禍なのにアルコールを使うことを怒られている気分…。

フィルタ交換について

自分の場合は16ヶ月ほどでフィルタ寿命が5%を切ったので交換しました。寿命はアプリで確認できます。きちんと稼働時間で計算しているようです。
DP04を購入したとき同梱されていたフィルターはHEPAと活性炭が分離されていたタイプだったのですが、今は廃盤になっているようで、代わりにHEPAと活性炭が一体型のタイプを買って交換しました。
近くの家電量販店でフィルターを買おうとしたものの、製品本体は売っていても、フィルタ単体の販売はしていないそうで、結局、楽天のDyson公式で購入しました。フィルタの入手性はちょっとマイナスポイント。

まとめ

扇風機やサーキュレーターとして考えると、法外に高いDysonの羽根のない扇風機ですが、空気清浄機としてのモニタリング機能や、スマート家電としての機能を考えるとこんなものかなという気がします。ネットにつながるわけですから、これは羽根のないパソコン付きの扇風機です。