『人間たちの話』が気に入ったので、早速、同じ著者のこの本を。
こちらのほうは情緒よりもネタに振った内容。
なのでそのネタを思いつく限り拾ってみよう。
- 作者:柞刈湯葉
- 発売日: 2016/12/24
- メディア: 単行本
章題の元ネタ
第1章:時計仕掛けのスイカ
『時計仕掛けのオレンジ』より。
時計じかけのオレンジ 完全版 (ハヤカワepi文庫 ハ 1-1)
- 作者:アントニイ・バージェス
- 発売日: 2008/09/05
- メディア: ペーパーバック
第2章:構内二万営業キロ
ジュール・ヴェルヌの『海底二万マイル』から。
- 作者:ジュール ヴェルヌ
- 発売日: 2012/08/27
- メディア: 文庫
第3章:アンドロイドは電化路線の夢を見るか?
フィリップ・K・ディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』より。
アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))
- 作者:フィリップ・K・ディック
- 発売日: 1977/03/01
- メディア: 文庫
第4章:あるいは駅でいっぱいの海
これと次の2つはわからなかったのでカンニング。
『さもなくば海は牡蛎でいっぱいに』の旧題、『あるいは牡蛎でいっぱいの海』から。
- 作者:アヴラム デイヴィッドスン
- 発売日: 2014/02/06
- メディア: 文庫
第5章:増築主の掟
ジェームズ・P・ホーガンの『造物主の掟』より。
- 作者:ジェイムズ・P・ホーガン
- 発売日: 2016/03/22
- メディア: Kindle版
第6章:改札器官
伊藤計劃の『虐殺器官』より。
- 作者:伊藤計劃
- 発売日: 2014/08/08
- メディア: 文庫
設定の元ネタ
横浜駅
開業以来、常にどこかで工事がつづけられている横浜駅。「いつになったら完成するの?」ではなく、「工事を繰り返し新陳代謝している姿こそが横浜駅」という発想の転換。それは恒常性を保ち、増殖を続ける生命に等しい。
Suika
Suica。綴りが違うのは商標権の問題か。「誰何」にも由来するという。
発行の際には50万ミリエンの費用が必要とのこと。つまり現実世界の500円のデポジット。
18きっぷ
「青春18きっぷ」より。
JR
Japan Rulerの略とのことなので、Japan Railwaysの現実のJRとは違うらしい。
JR北海道ではなくJR北日本としているのは、工作員のいるお隣の国がモチーフ?
JR九州ではなくJR福岡としているのは、修羅の国・福岡を意識?
キセル同盟
エキナカで不正行為をする集団。
不正乗車を意味する「キセル」から。
Google検索しても上位で出てこないのですが、キセルって死語なんでしょうか。
ICoCaシステム
横浜駅に対し、使用者の位置情報を偽装する。
JR西日本のICOCA。
横浜駅の中で、ICOCAを使用することは偽装行為である。
超伝導鉄道
工事の進むリニア新幹線。
42番出口
わからなかったのでカンニング。
『銀河ヒッチハイク・ガイド』より。
- 作者:ダグラス・アダムス
- 発売日: 2005/09/03
- メディア: 文庫