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物語の中には、まったく新しい世界が広がっている

ロストテクノロジー化する「技術力」

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最近、本を読む時間も気力も不足しているので、普段、考えていることを垂れ流すという愚策に出よう。
今回のテーマは「ロストテクノロジー」。

去年くらいから新聞で取り上げられるようになった中小企業の後継者問題。優れた技術力を持っているのに、次の世代の担い手がなく、事業を畳まざるを得ない中小企業が多くあるとのこと。多くの技術が消えてしまう可能性があるわけで、このままいくと、経済に大きな影響を与えることは間違いない。
そしてこの問題は、中小企業に限った話ではなくて、大企業のなかでも人知れずに進んでいるのではないかと思う。人知れずと言うのは、中小企業であれば「会社がなくなる」というような、わかりやすい現象があるけれど、大企業の場合は技術がなくても表向きしばらくはうまく回っているように見えるから、表面化するまでに時間がかかるだろうなというニュアンス。
神戸製鋼だったり、日産だったり、去年も大企業の不祥事が色々とあった。不祥事とはいかないまでも、やたら最近、JRの架線トラブルが多いような気がするし、アメリカのヘリは緊急着陸を繰り返すし。そういうのを見ていると、今まできちんとできていたはずのことが、できなくなってきているんじゃないかと心配になる。今まであったはずの技術力がなくなってきているのではないかと。ロストテクノロジーなんて、ほとんどお伽話の世界の話だと思っていたものが、現在進行形で生み出されているのではなかろうか。

Google Scholarを開けば「巨人の肩の上に立つ」と一言で、マット・リドレーの『繁栄』では600ページを使って詳しく語られているように、既存のものを活かすことが技術や文明の発展の土台であるにも関わらず、多くの技術が失われようとしている。
ロストテクノロジーだらけの状況では次のステージに進めない。今あるものを、なんとか残すすべはないものか。

繁栄――明日を切り拓くための人類10万年史 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

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