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打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?

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 オリジナルの実写版も観てみたので違いを含めた感想を。

 


実写版は1993年に放送されたドラマが元。数年前に近所のTSUTAYAで借りて観ようとしたことがあるのだが、そのときは見つからず。
今回はネットのストリーミングで視聴。
(数年前は1時間店内を探しても見つからなかったのに、今では家にいながら検索で簡単に探せる。ケビン・ケリーが言うところのネットのアクセシングの力を痛感) 

 

アニメ版と実写版でいちばん大きく違うのは「もしも玉」の存在。アニメ版ではどこからともなく登場するキーアイテムが、実写版には存在しない。

そもそも実写版は「もしも」が一度しか起こらない。夏休み、なずなが連れ去られたところでが「もしもプールで勝っていたら……」と悔いて想像を始める。想像の中でのなずなは主人公のことが好きで、二人は「駆け落ち」する。逃避行の果てにたどり着いた夜の学校のプールで二人は思いを通わせて、「次に会えるのは2学期だね」と言って別れる。
でも現実にはなずなは転校してしまうわけで、主人公がどう行動しようとその事実は動かせない。自分の力ではどうしようもないことがあるんだという切なさが実写版での感想。

 

それに対してアニメ版では「もしも玉」が登場して、主人公は何度も「もしも」を繰り返す。クライマックスでは「もしも玉」が砕け散り、無数の「もしも」が主人公の前に現れる。その中の1つを主人公はつかみとる。無限の「もしも」の中から何かを選ぶことが成長で、 逆に言えば、ほかの「もしも」を捨て去ることが成長である。アニメ版にあるのはそんな切なさ。

 

どちらの切なさが好みなのかは観客によるとして、アニメ版は酷評されているほど悪いものではないと思うけれど。「君の名は」と比較されるような時期にやってしまったせいでハードルが上がりすぎているだけな気がする。

 

 

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