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残酷すぎる成功法則 | 自己啓発の科学的まとめ本

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自己啓発と聞くと、如実に嫌な顔をする人がいる。それは無理もない話で、これまでの自己啓発本の多くは科学的な証拠がなく、「こうすればうまくいきますよ、信じてください」というようなものが多かった。それではほとんど宗教と同じである。普通の人は宗教の勧誘を促されたら身構えてしまうだろう。
この本が宗教の勧誘と違って、証拠として研究成果をきちんと示す。今までとは一味違っているから自己啓発嫌いの人にこそ読んでほしい。

残酷すぎる成功法則

残酷すぎる成功法則

本の内容は

  • 成功するにはエリートコースを歩むべきなのか、それともはみ出し者のアウトローでいるべきなのか?
  • 「良い人」は成功できないのか?
  • 「やり抜く力」とはいうけれど、損切りも大事では?
  • なぜ「人脈づくり」はうまくいかないのか?
  • 自信を持つことに効果はあるのか?
  • ワーク・ライフ・バランスに本当に効果はあるのか?

といった感じ。
それぞれの項目について、『ファスト&スロー』のダニエル・カーネマンだったり、『不合理だからうまくいく』のダン・アリエリーだったり、『選択の科学』のシーナ・アイエンガーだったり、さらにはゲーム理論を持ち出したりと、研究成果を紹介して結論を出していく。
こういう「人間の不合理性」を研究した本がもともと好きで既読だったから、個人的には本の内容に目新しさは感じなかったけれど(その意味で☆3)、読む人が読めば目からウロコの☆5になる内容だと思う。
元ネタの本を全て買って読んでたら1万円超えるだろうし、読む時間も膨大で、その点で見ても400ページ足らずの1,500円という価格のこの本はよくまとまっている。お買い得である。

今までの自己啓発本は、データが足りないものが多かったけれど、この本をきっかけに流れが変わり、データを示すことだ自己啓発の主流になればいい。そうすれば「とにかくがむしゃらに働け」というモーレツ精神論と同じ土俵で戦わなくて済むようになるはずだ。

残酷すぎる成功法則

残酷すぎる成功法則